今回の訪問目的は、①江西省が主催する第2回国際友好都市交流大会参加。②九江市との交流会。③九江市教育局・双峰小学校との交流。④九江学院との打ち合わせ等ハードスケジュールの訪問であった。私のみ、③④については参加せず、九江学院で日本語教育の研修を行った。
＜江西省第2回国際友好都市交流大会・九江市との交流大会＞
本大会の主催者、江西省(全体)は25国家、66市との正式姉妹都市を結んでおり、100有余都市との友好都市があるようである。そのうちの多くの都市が本交流会に参加しており盛大におこなわれた。今回も新たに5都市が姉妹都市を締結した。江西省には、各国、各市との交流を強め、経済、文化の底上げ、つながりを作り、それが将来の国益につながるような遠望計画があるように思えた。
一方私たち大和高田市は江西省の中の九江市にある九江学院との友好関係にあり、市と市の姉妹都市ではない。今後は、九江市との姉妹都市締結を行い、文化交流の幅を広げ、産業の交流も進めていくべきである。
九江市そのものは、上海と広州を結ぶ中間地点、また武漢との近距離でもあり、将来発展するのは間違いないとおもわれる。なぜなら、いよいよ中国も東シナ海ベルト地域から、奥への転換を図ろうとしている。奥に入る入口にある九江はまさに打ってつけの位置である。また長江のそばにあり船での運送が有利であり、産業立地条件ではどこよりもよい。
先輩が築いてくれた、九江との友好関係があり、大和高田市はそれを利用しない手はないだろうと考える。
高田・九江友好会も、九江学院だけでなく、市の関係する小学校との交流を始めたばかりでこれを徐々に大きく発展させることが、将来の高田市と九江市の姉妹都市につながるのではないかと思われる。
国際友好都市交流会後のパーティーと、九江市の交流会後のパーティーに奇しくも、ポーランドのレジオノ市副市長他、オーストラリアのバウバウ市長と同席になり、日本の歌、ポーランドの歌の披露などで盛り上がった。ポーランドからはウオッカーなども頂き頬が緩んだ。また国際都市交流大会では、ガーナの北部州の長官とも名刺を交わし、少々国際人の気分を味わった。
＜九江学園訪問、特に日本語教育の見学と実際について＞
高田・九江友好会から日本語教師赴任している小林先生の教室で、授業参観をさせていただいた。実はその前日小林先生から「ビジオネスマナーの実際について３０分前後話してくれませんか」との急な依頼があり、はずみで受けてしまった。何とかなるだろうと思い、当日の朝早く起き、話す項目だけ羅列し、きっと教科書にはないだろうと思われることを、私の経験の中で話した。
女子学生１５人程度だったが、みんな目をキラキラして一生懸命聞いてくれた。もちろん中国と日本では習慣は違うが、人間の心、感じ方は一緒なので、通じるものがあると思う。学生たちは日本語を学んでいるため、日本企業に就職する人が大方だと思うので、私のビジネスマナーの失敗談が少しは役に立ったのではないか。小林先生には授業を私のために割いていただいて感謝したい。
また、豊さんという４年生の日本語が抜群に優秀な学生に大学キャンパスを案内していただき、有意義な研修となった。
＜まとめ＞
九江学院との文化交流にくわえて、九江市との文化交流、産業交流を今後進めるべきだと思った。そのためには一歩踏み込んで、大和高田市と九江市の姉妹都市を締結すべきと強く感じた。高田・九江友好会はその中で文化交流を担当するのがよいポシションではないかとも感じた。姉妹都市締結を早くしないと２０年も交流し、時代も環境も大きく変化している中で、取り残されるのではないかとも感じた。実際、九江学院や九江市も他の国とも交流を深めているようで環境の変化は大きい。九江学院でも日本語よりも英語教育に力を入れ始めたるとも聞いた。大和高田市が今勢いのある大国、中国と付き合うチャンスのある状況のもと市同士の提携が将来につながると、強く思った。
南昌市の川のほとりの公園で友好都市の記念植樹樹が行われ、大和高田市と掘り込んだ石碑が建てられた。また、九江市では市民が集う湖のほとりで大和高田市のモニュメントがある。それだけ江西省には先輩のおかげで大和高田市が食い込んでいる。無駄にはしたくないものである。
＜追記＞
今回の訪問に際し、九江市役所外事弁公室の干紅さんには、本当にいろいろお世話になり、頭が下がる思いである。
末尾ながら、奥本団長には代表としての挨拶やら、名刺交換やら関係者に明るく振る舞っていただき、さらに勉強意欲のすさまじさには見習うべきところが多々あり感激した。 完