2013年 2月22日
奈良より中国、九江へ
休みボケしていた我が身に鞭打って午前５時前起床。この期に及んで、2個目の荷物を黒い和服兼用ケースから赤い40ℓのリュックに移す。
1個目のbaggage（私はコロコロと呼んでいる）は、約22キロ、リュックは13キロ。あとは手荷物のパソコンの小さいリュック、パスポートがはいったバッグ。
東方航空は23キロ、2個まで機内預けOKということなので、身動きできないほど持った。お父さん（夫です）が朝食の用意をしてくれた。上手に出きあがった目玉焼きとサラダ、コーンスープ、コーヒーなど。いつもながらおいしいね。
7時前、出発。車で送ってくれる。約一時間で順調に到着。出発ロビーの端が東方航空のカウンター。JALとの共同運航便。
手続きが終わると、すぐイミグレ（出入国管理所）へ。
ここで、お父さんとバイバイ。
順調にイミグレを通過後、搭乗口までを歩く間に、おにぎり、のど飴を買う。夜の非常食として。もうこれ以上は持てないっと自戒しつつ！
ほぼ定刻（9時40分）に関空離陸。
10時過ぎに昼食（とアナウンスした）を配り始めた。
トレーの手前はアルミ箱に入ったご飯。その上には牛三枚肉を4，5切れ載せてあり、その隅にパプリカと漬物。丸いパンとバター。トレーの向こう側に水のパック。果物（オレンジ、りんご、ぶどう、キーウイ、一切れづつ）、チョコレートケーキ。
昼食にはまだ早いと思ったものの全部平らげる。
日本発の便は、ご飯（お米）がおいしい。ケーキもおいしかった。食後、ピーナッツが配られドリンクサービス。私はコーヒーをお願いしてふと見ると、ワゴンの上にはビールが。食前に来て欲しかったなぁ・・。
飛行機は気流の乱れで20分遅れの11時25分上海（浦東空港）到着。（時差一時間）がたがた揺れたのが食事中じゃなかったのでやれやれ。
次の飛行機は虹橋空港から、15時5分発。ここから地下鉄で約一時間半、シャトルバスで一時間かかる。
ここのタクシーは日本ほど高くはないが、いろんな理由で一人でタクシーに乗るのが苦手。時間的にはタクシーを利用するまでもない・・・。
ところが、上海で荷物が出てきたのが、一時間後の12時25分。う～～ん！
でもまだ余裕だ。12時40分出発のシャトルバスに乗り込んだ。出発間近に、客が次々と来る。上の車内では係りの人が、「もう座るところがない」と言って人を降ろしている。なのに、車外では別の係りの人が、新しく来た客達に、バスのトランクの中に荷物をどんどん入れるよう指示している。
そんなこんな混乱を経て、順調（の範囲内）に午後1時出発。・・うん、まだ2時間ある！
上海は晴れていて、所々、青空も見える。もちろんすかっとした青空ではなく空のほとんどが白に近い薄い灰色であったが。
バスは快適？にすっとばしてくれて、午後2時前に紅橋空港に到着。やれやれ。
手続きを終えて、搭乗開始まで5分。いいタイミング！
この間に中国携帯の充電を試みたものの携帯が働かない。
この便は14時35分に搭乗開始となるところが、30分遅れ、更に実際に離陸したのが1時間遅れの16時5分。これは、今までの経験を踏まえて言うならば、すこぶる順調！
早い昼食のせいか、お腹がすいてきたので、軽食を期待したが、ドリンクサービスのみ。ピーナッツさえもない。飲んだコーヒーは、ミルク、砂糖入りの甘い飲み物。あ～ぁ。ま、贅沢は言うまい！それにしてもお腹がすいた・・・。携帯に充電するよりも自分に充電しておけばよかった。
1時間半の南西へのフライト後、無事、南昌到着。
荷物をピックアップして、60元でチケットを買い、九江行のバスに。
午後6時きっかりに出発。とちゅう停車バス停はなし。（最終便は午後7時）ちょうど太陽が沈みかけたところで、発車当初はまぶしかったものの、だんだんと幻想的な美しい夕焼けが、空いっぱいに広がってきた。このバスは、ひたすら北上するので、バスの左側に座った私は、ずっと左の窓越しに見える夕焼けに見入った。遠くの山並みや丘に太陽が沈み、ずっと伸びた稜線の上に淡い青色がかった白っぽいグレーの帯、その上は薄い紅の帯がグラデーションを見せている。さらに上は白みがかったグレーの空が広がる。窓枠を画面と見なすと、上3分の2が空。手前の建造物等も日暮れと共に灰色の暗闇一色。昔々見た西部劇の、こんな荒野の夕焼けともいうような景色を思い出した。
そんな光景が40分も続いた。
私一人でここまで来て、この風景を堪能している。うん、なかなか悪くないね。今の私って。などと、その後起こる不幸な出来事を知るはずもなく、呑気に九江まで戻ってきた。
午後7時半、九江長距離バスターミナル着。
ここから宿舎まではタクシーに乗るのだが、学校までそんなに遠くない。そのせいか、運転手は、他に同乗の客はいないかと探し始めた。トランクに乗せてしまった荷物を私一人の力では到底降ろせない。 学校までは５分もあれば着くのだが、あきらめて待つこと20分。
本当の悲劇は学校に着いた時始まった。
学校の正門の前で、私は降ろされたのだ。門から宿舎まで、優に５００mはある。しかもずっと登り坂。「こんな荷物を持ってどうやって運べばいい？！」と抵抗を試みたが、あっさり「誰かに手伝ってもらえ」と行ってしまった。
いつもの何倍もの時間をかけて、少し行ってはいっぱい休んでを繰り返して歩いた。それでも、道の半ば過ぎに、見かねたのか小学校低学年の子を連れたお母さんが私のリュック（１３キロ）を背負ってくれた。しかも４階の私の部屋まで来てくれた。彼女の子供まで、手伝って私のコートを持ってくれた。
もう地獄に仏とはこのこと。「絶路逢生」というらしい。「枯木逢春」ともいうらしいが、あまりにも言い得て妙なので引用したくない（笑）。
この女性は英語を教えている中国人教師で、食事の帰りだったそうだ。お礼を言うと「食後のダイエットになってちょうどよかったわ」と言ってくれた。ひどい中国人もいれば、いい中国人もたくさんいる。これが現実。
やっと到着。９時過ぎ。
順調に行けば８時過ぎには到着のはずだったが、世の中そんなに甘くない。いや、中国はそんなに甘くないというべき？！
一休みをすると動けなくなるので、とりあえず、水と明日のパンを買いに店へ。また校門の前まで、てくてくと歩いていく。水、パン、オレンジを買って帰る。
ちょっとの買い物が遠い！と早速グチが出る。帰宅後、湯を沸かし、インスタントの味噌汁をいれておにぎりをほおばる。
１０時半の昼食後、初めて口にする食べ物、しかも日本のおにぎり。うま～～～い！
今回は、すぐに湯をわかして飲めるし、シャワーの湯も出るし、十分満足。しかし前回同様、無事到着の連絡はできず、午後１０時半就寝。
＊＊＊
今、これを書いている机右手の窓から、遠くに山並みが望める。幾重にも連なって廬山に続いている。 そんな山のふもとで、真摯に、また楽しく過ごしていこうと思っている！
日本にいるみなさん、心配ご無用、土産話を乞うご期待！
・・・余談ですが、「みやげ・はなし」と入力したら「土産は無」と変換されました。
悪しからず（笑）。
担当の一年生の皆
